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◆〔制定の趣旨〕
フリーランス保護法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)は、被雇用者ではないことから労働法の保護を受けず、委託者の規模等によっては下請法の保護も受けられないフリーランス(個人事業主や代表者1名のみの会社)を保護する趣旨で制定されました。
◆〔適用対象〕
フリーランスに業務を委託する発注事業者が対象となります。
【定義】
・フリーランス(特定受託事業者)
業務受託者で、従業員を雇用していない者(代表者1名のみの法人を含む)
・発注事業者(特定業務委託事業者)
フリーランスに次の業務(1か月以上の委託期間)を委託する事業者で、
従業員を雇用している者
① 物品の製造・加工委託
② 情報成果物の作成委託
③ 役務の提供委託
対象事業者に該当する場合、主に以下のような規制の対象となります。
1 取引条件の明示
業務委託時に、直ちに書面等により所定の事項を明示しなければならない
① 業務内容
② 報酬の額、支払期日(給付・役務提供を受けた日から60日以内のできるだけ早い日)
③ 発注事業者・フリーランスの名称
④ 業務委託をした日(契約日)
⑤ 給付・役務提供を受ける日、場所
⑥ (検査を行う場合)検査完了日
など
2 募集情報の明示
広告などにフリーランスの募集情報を掲載する場合、内容を正確かつ最新
のものにし、誤解を与える表示や虚偽の表示をしてはならない
3 中途解除等の事前予告・理由開示
6か月以上の継続的な業務委託契約を解除(更新拒否も含む)する場合、
原則として30日前までに書面等により予告しなければならない等
4 禁止行為
フリーランスの責めに帰すべき事由がない受領拒否、報酬の減額、返品、
やり直し等や買い叩き等の行為をしてはならない
5 育児介護等への配慮
6か月以上の業務委託について、フリーランスが育児・介護等と業務を両立
できるよう、フリーランスの申出と状況に応じた必要な配慮をしなければなら
ない
6 ハラスメント対策
フリーランスに対するハラスメント行為に関し、体制を整備するなど必要な
措置を講じなけれならない
以上の規制は、業種の限定なく、業務委託者である事業者に広く適用されえます。特に、これまで下請法に対応した備えをしていなかった(その必要がなかった)発注事業者にとっては、下請法対策に類似した対策が必要になり、契約書類や運用体制を見直す必要が生じると考えられます。
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